アジア失明予防の会

NPO アジア失明予防の会は、貧困のため十分な眼科治療が受けられず失明の危機に苦しむアジアの人々を救う支援を行っております。

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●  ベトナムの眼科医療の現状

 ベトナムにおいては、1950年代は他の発展途上国と同様にトラコーマなどの角・結膜疾患で多くの人々が失明し、眼科疾病のうち失明に致る人口の81%を占めていました。しかし、トラコーマ研究所(現国立眼科病院の前身)が1957年に設立され国家政策の一環として角・結膜疾患治療が重点的に改善され、また、海外NGOの支援等によって点眼薬が急速に普及したことなどから、その疾患数は徐々に減少しました。また、1980年代後半以降、ベトナムが目覚しい経済発展を遂げた中、人々の生活環境は飛躍的に向上し、平均寿命も高齢化したことなどから、2000年における統計では、失明原因のうち、角・結膜疾患が占める割合は4.6%と激減し、これに代わって白内障が上位を占めるようになりました(66.0%)。全国の両眼失明者約464千人のうち約306千人、片眼失明者889千人のうち397千人が白内障による失明となっています。白内障は手術療法による治療が中心で、これらの疾患は適切に治療を行えば視力を回復するチャンスがあり、社会復帰も可能です。50歳以上の失明率は約15%で、同世代は長年にわたる戦争の影響を最も受けただけでなく、国内の保健医療体制の未整備によって本来得られるべき健康を損ねており、高齢化する社会にあって個人および政府側の負担が今後大きくなるものと考えられます。

 ベトナムでの習慣として長期にわたる通院や術後の定期健診といったことが望めないため、手術の成功率の向上が必須となります。国内ではトップレファレル機関であるハノイ国立眼科病院においても、眼科医の未熟な手術手技のために手術中に合併症を起こし失明にいたる患者も少なくなく、またこれを回復する技術も現在未発達のため、適切な処置を受けられないままの患者が多くおられます。また、地方においては、医師及び機材の不足から十分な治療が行われておらず、失明状態にある人々が数多くおられ、まだまだ立ち遅れているのが現状です。

手術前の診察の様子(携帯用ライトを使用)
診察・手術を待っている患者さんと家族
建物の外でも家族らが待っている
手術を待っている患者さんたち
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